東京株式市場は、1月16日付けレポートで「転換点<小>1月14日を経て、週初安から底打ち反転に向かうと予想する。サウジアラビアを始めとする中東産油国SWF(政府系ファンド)の換金売りも、原油20ドル台突入により一旦は止まろう」と指摘した後、20日より「日経225先物を1万6500円割れから買い下がり」と予想。21日大引け間際の1万6020円どころでも日経225先物オプション2月物コールと共に買い推奨した通り、21日夜間取引の1万5780円を安値に切り返し急。原油も26.55ドルを安値に切り返し。

1月21日のドラギECB総裁の追加緩和示唆を好感し、22日夜間取引にかけ1万7170円へ急反発。シカゴ日経平均先物が1万7275円へ一段高。1日で1495円幅の上昇を演じた。

1月23日付けレポートで「上昇が続くと予想する。ちょうど日銀金融政策決定会合の1月29日転換点<中>を迎え、日銀金融政策決定会合の結果次第では再度売り直される可能性も否定できないが、1月29日終値は月足を決める。2014年10月のような長い下ヒゲを形成し、昨年高値を更新できそうなチャートに戻せるか正念場。26日~27日に開催されるFOMCのイエレンFRB議長と28日~29日に開催される日銀金融政策決定会合の黒田日銀総裁に期待したい」と指摘した通り、29日の日銀金融政策決定会合で「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入を決定。黒田バズーカ第3弾(黒田刀3本目)炸裂(抜刀)を好感し日経225先物が1万7850円へ急伸。

黒田バズーカ第3弾(黒田刀3本目)が最期になるのか、第4弾(4本目)は撃てる(抜ける)のかを巡り、いったん急反落。マイナス金利を嫌気した銀行株が急落。日経225先物も一時1万6740円まで売られたが、「必要な場合には、追加的な緩和措置を講じる」との内容が伝わるに伴い再上昇。夜間取引を1万7780円で終えた後、シカゴ日経平均先物が1万7865円へ一段高。欧米市場も黒田刀3本目抜刀と4本目の存在を歓迎。NYダウが396ドル高の1万6466ドルで高値引けとなった。

ドル/円も一時121.69円へ急伸。一気に3円幅の円安に。終値は121.06円。原油WTI先物も一時34.40ドルへ上昇した後、33.62ドルで終了。

中国、インドを始め新興国も全面高。世界同時株高に。1月16日付けレポートより「ピンチを迎えた事により、逆に日米両当局共に切れるカードが増えつつある」と指摘した通り、黒田日銀総裁が世界を救った。

これで、2014年10月ほどエレガントではないが、1月23日付けレポートで指摘した1月の月足にある程度長い下ヒゲを形成する事に成功。1月終値が昨年9月終値を上回った。

日経225先物を始め全体相場の今後の予測、短期・中期・長期予想は勿論、昨年12月5日付レポート「会員制投資戦略」(レポート会員)よりお伝えしてきた2016年相場年間予測(当初の予測が1カ月ずれる可能性が出てきた)、さらに2036年までの未来予測について詳しくは「会員制投資戦略」(レポート会員)に先程アップした1月31日付け週末レポート「今週の投資戦略(完成版)」(レポート会員)を参照。

 

1月16日付けレポートより以下の通り解説した。

アメリカに世界シェアトップの座を奪われたサウジアラビアがシェアを守るため「20ドルに下落しても関係ない」と減産しない事を表明したのが2014年12月。この間、アメリカのシェールガス・オイルも生産コストが著しく低下してきた。1バレル当たり平均60ドルと推計されてきたが、原油急落により破綻した中小企業を大企業が買収。最先端技術を導入する事により最近は20ドル台で可能な油田、ガス田が出てきているとの推測もある。つまり、現時点でアメリカとサウジにとって20ドル台は落としどころの可能性が高い。

原油安は今に始まった事ではない。しかも本来、日本経済にはプラス要因。実際、原油安が始まった2014年6月以降、日経225の2段上げが顕著となった。アメリカの利上げ後、年明けさらに一段安に見舞われ、サウジアラビアを始めとする中東産油国SWFの換金売りが加速した。

1月15日朝方に、ロイター通信がサウジアラビアの新たなSWF設立計画を報じた。エネルギー業界以外の分野へ投資多角化を図る。既に投資銀行などに提案を募っている模様。ニューヨークを拠点に1~2年以内に始動する可能性があるという。換金売りする一方で次の投資先を模索している。

原油が下げ止まれば、中東産油国SWFの換金売りも一旦は止もう。現時点では日経225が昨年12月1日を戻り高値に調整から年明け急落。昨年12月5日付レポートよりお伝えしてきた2016年相場予測「○○○の部分が既に外れていると言わざるを得ないが、年明け大発会からの動きとして2月前後の1月から下落したのだとしても日柄的にこのタイミングの下げなら、2016年相場予測「○○○の部分がある通り、まだ返せる時間帯の筈。

TOPIX先物も1月15日夜間取引にかけ1357ポイントへ下落。昨年8月24日夜間取引安値1363ポイントを更新。昨年8月アベノミクス2段上げ終了による急落からの底打ち反転を的中させた後お伝えしてきた中期予想「折に触れ短期調整もあろうが、中期的には年明け2月前後にかけ上昇が続く」も外れたと言わざるを得ない状況ながら、NYは3指数とも昨年8月24日安値をまだ割っていない。

上海総合指数インドSENSEXは昨年8月、9月安値を更新。英FT指数も昨年8月24日安値を更新したが、ドイツDAX指数は昨年9月安値を割っていない。

昨年12月5日付レポートよりお伝えしてきた2016年相場予測「○○○」

現時点では3段上げによる昨年高値更新が難しくなってきたと言わざるを得ないが、ピンチを迎えた事により、逆に日米両当局共に切れるカードが増えつつある。昨年高値更新のタイムリミットは○月前後だが、全てが上手くいけば、まだ3段上げによる昨年高値更新の可能性は残っていると判断する。

 

そして、1月23日付けレポートより「上昇が続くと予想する。ちょうど日銀金融政策決定会合の1月29日転換点<中>を迎え、日銀金融政策決定会合の結果次第では再度売り直される可能性も否定できないが、1月29日終値は月足を決める。2014年10月のような長い下ヒゲを形成し、昨年高値を更新できそうなチャートに戻せるか正念場。26日~27日に開催されるFOMCのイエレンFRB議長と28日~29日に開催される日銀金融政策決定会合の黒田日銀総裁に期待したい」と指摘した通り、29日の日銀金融政策決定会合で「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入を決定。黒田バズーカ第3弾(黒田刀3本目)炸裂(抜刀)を好感し急伸。

黒田刀3本目抜刀と4本目の存在を歓迎し、欧米市場を始め中国、インドなど新興国も全面高。世界同時株高に。1月16日付けレポートより「ピンチを迎えた事により、逆に日米両当局共に切れるカードが増えつつある」と指摘した通り、黒田日銀総裁が世界を救った。

これで、2014年10月ほどエレガントではないが、1月23日付けレポートで指摘した1月の月足にある程度長い下ヒゲを形成する事に成功。1月終値が昨年9月終値を上回った。