1. 今週の東京株式市場

 

(1)日経225先物が5月28日高値2万670円から6月5日にかけ2万360円へ下落した後、5月24日付レポートより指摘してきた通り、円一段安を受け下げ渋り。米5月雇用統計受け、ドル/円が125円台後半に進み、6月5日夜間で1万620円を回復

 

東京株式市場は、5月24日付けレポートで『5月25日転換点<小>を、6月4日転換点<中>を迎え、来週にかけ2段上げの天井形成から下落に転じると予想する。昨年12月13日付レポートよりお伝えしてきた2015年相場予測「5月前後を高値に2段上げ終了の下落」の時間帯を迎えた』と指摘すると共に、日経225先物オプション6月物コールを「利食い売り上がり」と予想した通り、NY市場が26日に大幅続落。上海総合指数が27日を高値に急反落。日経225先物も28日の2万670円を高値に29日夜間取引にかけ2万380円へ反落。

5月30日付けレポートで『6月4日転換点<中>を迎え、2段上げの天井形成から下落に転じると予想する。5月24日付レポートで既に「中期的には、ドル/円次第で下げ渋り、6月半ばから6月末にかけ再上昇した後に本格的な下げに向かう可能性があろう」と指摘した。海外市場の急落など突発的な悪材料が出なければ、6月半ばにかけての下落は緩やかなトレンドに止まり、6月半ばから6月末にかけ再上昇した後、6月最終売買日辺りから本格的な下げに向かおう。7月21日には、ボルカー・ルール移行期限も控える』と指摘した通り、日経225先物が6月5日安値2万360円で下げ渋り。

米5月雇用統計を受け、9月利上げの可能性が高まった事から、ドル/円が一時125.86円へ円安に進み、夜間取引で2万620円を回復した。この間、TOPIXは、6月2日を高値に下げ渋り。

6月5日のNY市場は、まちまち。シカゴ日経平均先物が2万580円で終了。ドル/円が125.58円。

 

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(2)転換点<中>6月4日を経て、2段上げの天井形成から下落が鮮明化してくると予想する。海外市場急落など突発的な悪材料が出なければ、6月半ばにかけ緩やかな下落、6月半ばから末にかけ再上昇した後、6月最終売買日辺りから本格的な下げに向かおう

 

今週は、転換点<中>6月4日を経て、2段上げの天井形成から下落が鮮明化してくると予想する。5月30日付けレポートでお伝えした通り、海外市場の急落など突発的な悪材料が出なければ、6月半ばにかけての下落は緩やかなトレンドに止まり、6月半ばから6月末にかけ再上昇した後、6月最終売買日辺りから本格的な下げに向かおう。7月21日には、ボルカー・ルール移行期限も控える。

6月8日に1-3月期GDP改定値、中国5月貿易収支が発表。9日に中国5月消費者物価、生産者物価が発表。11日に中国5月小売売上高・鉱工業生産・都市部固定資産投資が発表。

いずれにせよ、昨年12月13日付レポートよりお伝えしてきた2015年相場予測「2月前後にかけ上昇が続いた後、2月前後を高値にいったん調整。3月前後が買い場となって再び上昇。5月前後を高値に2段上げ終了の下落。7月前後が再び買い場となって3段上げ開始。上げ下げしながらも年末にかけ上昇が続く」に変更なし。

中長期的には引き続き、2012年6月9日付レポートよりお伝えしてきた通り「2012年6月4日のTOPIXバブル崩壊以降の安値更新は日経225で2008年10月28日安値6994円、2009年3月10日安値7021円更新に相当し、大底・歴史的買い場になった」との予想に変更なく、折に触れ短期調整もあろうが、2003年春からお伝えしてきた長期予測の通り、「2012年春を大底に2016年中盤にかけ約4年間にわたる上昇が続く」との予測に変更なし。

 

(3)ドル/円も、予想通り122円を突破。125円台に。AIIB大枠固まると同時にイエレンFRB議長が年内利上げ示唆したカラクリも、既報の通り

 

4月19日付けレポートより「1番怖いのは米国経済がゼロ金利解除できないほど良くない場合だ。ゼロ金利解除を引き伸ばし過ぎ、利上げに転じる前に米国株が急落したら、ゼロ金利解除できなくなり、原油底打ち、TPP交渉、安全保障関連法案と、ドル/円122円突破の一段安に向かう環境が整いつつある円安に拍車が掛からなくなってしまう。一般にゼロ金利解除から利上げに向かえば、株が急落するとの見方もあるが、早目に行えば、そうはならない。米国経済が良くなった証拠だからだ。短期的にはショック安があったとしても、2016年中盤までは急落を回避できよう」と、

5月9日付けレポートより「中期的には、6月末に、中国主導により現時点で57カ国が参加を表明しているアジアインフラ投資銀行(AIIB)の調印と、ギリシャ向けの2400億ユーロに上る現行の支援プログラムの期限の重要日程が重なる。ギリシャは7月、8月にも多額の債務の返済期限に直面する。AIIBには不透明感がつきまとうが、4月19日付けレポートでお伝えした通り、欧州経済が今どう頑張っても2019年前後まで回復に迎えないと予想される中、世界経済のためには、成功した方が良い。イエレンFRB議長も、これらの結果を見極める前に、ゼロ金利解除できないはず」と、

5月17日付けレポートで「従って、AIIBが成功し、ギリシャ支援の目処が立てば、環境が整い、イエレンFRB議長がゼロ金利解除に踏み切る可能性が高まろう」と考察してきた通り、

5月22日にAIIBの大枠が固まると同時に、イエレンFRB議長が年内利上げを示唆。これが偶然でない事は本レポート読者なら、ご理解頂けよう。

かねてよりお伝えしてきた通り、黒田刀(黒田バズーカ)は3本(第3弾)しかないはず。米国のゼロ金利解除前に最後の3本目は抜きたくない。ただし、不測の事態に陥った場合は、米国がゼロ金利解除できなくても、武士道をもって抜くしかない。武士道とは、自己尊厳(セルフ・リスペクト)、自己責任(セルフ・レスポンシビリティ)、自己犠牲(セルフ・サクリファイス)の3つを兼ね備えている事。

5月6日付けレポートよりお伝えしてきた通り、昨年10月末の時と同様、黒田日銀総裁の腹(3本目を抜く日)は、既に決まっている気がする。

 

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(4)2015年相場予測「2月前後にかけ上昇後、2月前後を高値に一旦調整。3月前後から再び上昇。5月前後を高値に下落。7月前後から再び上昇。年末にかけ上昇が続く」

 

2016年にかけての上昇幅について、2012年11月より「2003年春から2007年春にかけ約4年間にわたる上昇。2007年夏ダブルトップからの急落を予測・的中させた時と同様、今回も2016年中盤にかけTOPIX1900ポイントを目指す過程で3段上げを描き、まずは1段上げが今年2012年6月安値から来年2013年中盤で1225ポイント前後。半年間の調整を経て、2段上げが2013年末から2015年中盤で1783ポイント前後。そして3段上げが2016年中盤にかけ1900ポイントを目指す展開を想定。あくまでも日柄重視で値幅については、あてにならないと考えて頂きたい」とお伝えしてきた。既に2013年5月高値が想定を上回った。2020年東京オリンピック開催決定後は、「さらに上値が切り上がる可能性が出てきた」と指摘。

かねてより、『2008年のリーマンショック以降、QE1、QE2実施による急激な円高という為替のマジックにより、日本株は辛酸を舐めてきたが、円高は2012年9月のQE3実施で出尽くした。安倍総理誕生により「QE4は日本がやる事になる(円紙幣を刷りまくる)」という弊社代表取締役前池英樹のシナリオが現実のものとなり、円安が鮮明化。今度は為替のマジックにより、米国株より日本株の方が上がり易い環境が整う。日本経済・株式市場は、2012年に消費税引き上げの方向性が決まらなければ、最悪のシナリオとして「2015年日本破綻」の可能性もあったが、2003年春からお伝えしてきた長期予測の通り最悪のシナリオは回避された。2012年6月4日のTOPIXバブル崩壊以降の安値更新が、歴史的買い場になったとの予測に変更なく、円高、デフレも終焉することになろう。後は、解散・総選挙による安倍総理誕生を待つのみ』とお伝えしてきたが、遂に2012年12月26日に安倍総理が誕生。

さらに、弊社代表取締役前池英樹は約20年前より「長期的には少子高齢化に伴う人口減少に対する抜本的対策として移民政策に踏み切れるかどうかが日本の永遠の課題」とお伝えしてきたが、遂に2013年8月1日に政府が開いた国家戦略特区作業部会でまとめた規制改革の中で、介護、医療、農業分野に特定しつつも、外国人労働者の受け入れ、つまり、移民政策に言及。

弊社代表取締役前池英樹が過去の大型バブル崩壊チャート(1929年世界恐慌時のNYダウ暴落チャート、1919年大正・昭和バブル崩壊時の暴落チャート)世界各国の人口動態(人口ピラミッド)を独自分析した結果、2003年春からお伝えしてきた長期予測は以下の通り。

 

【1989年末を高値としたバブル崩壊から約13年後の2003年春を大底に2007年春にかけ約4年間にわたる上昇が続いた後、2007年夏以降、調整色を強め急落。

2008年春にかけ下落が続いた後、2008年春を底に2008年末にかけ急反発。2008年末を戻り高値に2009年春にかけ調整した後、2009年末にかけ切り返し。2010年中盤に再び急落。小戻した後、2012年春にかけジリ安。

2012年春を大底に2016年中盤にかけ約4年間にわたる上昇が続いた後、2016年中盤を高値に秋にかけ急反落。2019年にかけボックス相場が続いた後、2019年中盤から2036年初めにかけ上昇】 

 

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続き及び完成版は、明日夕方にアップする予定。